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年度 2000年

設問番号 第3問


次の文章は,ある詔書の一節である。これを読んで下記の問いに答えよ。

 朕惟フニ曩ニ世界ノ平和克復シテ国際連盟ノ成立スルヤ皇考之ヲ懌ビテ帝国ノ参加ヲ命ジタマヒ朕亦遺緒ヲ継承シテ苟モ懈ラズ(1)前後十有三年其ノ協力ニ終始セリ
 今次満州国ノ新興ニ当リ帝国ハ其ノ独立ヲ尊重シ健全ナル発達ヲ促スヲ以テ東亜ノ禍根ヲ除キ世界ノ平和ヲ保ツノ基ナリト為ス(2)然ルニ不幸ニシテ連盟ノ所見之ト背馳スルモノアリ朕乃チ政府ヲシテ慎重審議遂ニ連盟ヲ離脱スルノ措置ヲ採ラシムルニ至レリ

問1 第一次世界大戦後,国際連盟などを中心にして新しい平和的な国際秩序を形成しようとする動きが強まるが,日本政府はこれにどのように対応しただろうか。新たに締結された国際条約などにも言及しながら,下線部(1)の「十有三年」にわたる「協力」の内容を具体的に説明せよ。
問2 下線部(2)の「背馳」の内容を具体的に説明せよ。
問3 この詔書が発せられた頃,日本の国内の政治体制にも大きな変化があらわれていた。従来の政治体制との相違に留意しながら,その変化を具体的に説明せよ。


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