年度　2003年

設問番号　第３問

次の文章は，1941年７月に決定された「情勢の推移に伴ふ帝国国策要綱」の一節である。これを読んで，下記の問いに答えなさい。

一，帝国は世界情勢変転の如何に拘らず大東亜共栄圏を建設し，以て世界平和の確立に寄与せんとする方針を堅持す。
二，帝国は依然支那事変処理の邁進し，且自存自衛の基礎を確立する為，南方進出の歩を進め，又情勢の推移に応じ北方問題を解決す。

１　この重要決定がなされる直前に，国際情勢の上で大きな「変転」があり，日本の国家指導者に衝撃を与えた。この「変転」について，日本・ドイツ・ソ連の相互関係に留意しながら，具体的に説明しなさい。
２　「北方問題を解決す」るために，どのような措置がとられたか，具体的に説明しないさい。
３　「南方進出の歩を進め」るために，どのような措置がとられたか，具体的に説明しなさい。
４　この「南方進出」政策は，日本と関係の深いある国の対日政策に深刻な影響を及ぼすことになった。そのことを踏まえ，この前後の時期を中心にした両国間の関係の推移を具体的に説明しなさい。