年度 2002年

設問番号 第2問


次のア〜エの文章を読んで,下記のA〜Dに答えなさい。

ア 室町時代,国人たちは在地に居館を設け,地侍たちと主従関係を結んでいた。従者となった地侍たちは惣村の指導者層でもあったが,平時から武装しており,主君である国人が戦争に参加するときには,これに従って出陣した。
イ 戦国大名は,自分に従う国人たちの所領の検地を行い,そこに住む人々を,年貢を負担する者と,軍役を負担する者とに区別していった。そして国人や軍役を負担する人々を城下町に集住させようとした。
ウ 近世大名は,家臣たちを城下町に強制的に集住させ,領国内外から商人・手工業者を呼び集めたので,城下町は,領国の政治・経済の中心地として発展していった。
エ 近世の村は,農民の生産と生活のための共同体であると同時に,支配の末端組織としての性格も与えられた。

設問
A 室町時代の地侍たちは,幕府・大名・荘園領主たちと対立することもあった。具体的にどのような行動であったか。3行以内で述べなさい。
B 戦国大名は,何を目的として城下町に家臣たちを集住させようとしたのか,4行以内で述べなさい。
C 近世大名は,城下町に呼び集めた商人・手工業者をどのように扱ったか。居住のしかたと与えた特権について,3行以内で述べなさい。
D 近世の村がもつ二つの側面とその相互の関係について,4行以内で説明しなさい。