年度 2005年

設問番号 第3問


次の(1)〜(3)の文章を読んで、下記の設問に答えなさい。

(1) 江戸時代、幕府の軍事力は直参である旗本・御家人とともに、大名から差し出される兵力から成っていた。大名は、将軍の上洛や日光社参には家臣団を率いて御供したが、これらも軍事動員の一種であった。
(2) 幕府は、動員する軍勢の基準を定めた。寛永年間の規定によると、知行高1万石の大名は、馬上(騎乗の武士)10騎・鉄炮20挺・弓10張・鑓30本などを整えるべきものとされ、扶持米を幕府から支給された。
(3) 村々から百姓が兵糧や物資輸送などのために夫役(陣夫役)として徴発された。たとえば幕末に、幕府の年貢米を兵糧として戦場まで輸送した際には、村高1000石につき5人が基準となった。

設問
このような統一基準をもった軍事動員を可能にした制度について、江戸時代の支配の仕組みにふれながら、5行以内で説明しなさい。