年度 1985年

設問番号 第3問


下の文章を読み、設問A、Bに答えよ。

 その国民がどのくらい読み書き能力を持っているかということは、その国が近代化を遂行するに当たって大きな要因となる。日本の場合、徳川三百年の平和の中で、寺子屋などによる庶民教育の普及が行われ、幕末の段階で識字率30%に達したといわれる。これは当時の世界の水準としては極めて高いものであった。儒学を中心とした学問も徐々に武士や豪農・豪商に広がっていた。明治維新以後の欧米風の教育の急速な普及はこうした土台の上に達成された。以後今日まで、初等、中等、高等の各レベルの教育とも、一貫してその普及の度を高めて来た。

A 近世の豪農はなぜ学問を必要としたのか。彼らの農村内における役割にも留意しながら4行以内で述べよ。

B 明治以後の教育の発達について、時期区分をし、それぞれの時期の特徴を合わせて6行以内で述べ。