年度 1996年

設問番号 第2問


次の(1)〜(6)の文を読んで下記の設問に答えよ。

(1) 1346年,室町幕府は山賊や海賊,所領争いにおける実力行使などの暴力行為を守護に取り締らせる一方,守護請や兵粮米と号して,守護が荘園や公領を侵略することを禁じた。

(2) 1400年,信濃の国人たちは,入国した守護に対して激しく低抗してついに合戦となり,翌年,幕府は京都に逃げ帰っていた守護をやめさせた。

(3) 1414年,九州の一地方の武士たちが作成した契約状によれば,喧嘩を起した場合,双方が処罰されることとなっている。

(4) 1526年に制定された「今川仮名目録」では,喧嘩の両当事者は,その主張が正当であるかどうかにかかわりなく,死罪と規定されている。

(5) 1563年,武田氏が作成した検地帳によれば,検地をして新たに把握された増加分は,その地の家臣に与えられている。

(6) 発掘調査の結果,朝倉氏の城下町一乗谷は計画的につくられており,館を中心に,武士の屋敷や庶民の家,寺などが周囲をとりまいていることがわかった。

設問

A (1)の文を参考にして,室町時代の守護は,鎌倉時代の守護とどのような点が異なっているのか、2行以内で説明せよ。

B (2)〜(6)の文を参考にして,室町時代の守護が直面した地方の武士のあり方と,それに対応して戦国大名が支配権を確立するためにうちだした施策について,5行以内で説明せよ。