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古代の駅家と近世の宿駅の違い

メールでの質問への応答です(2003.10.8)。

> 宿駅と駅家はどう違いますか?

駅家は,古代律令制のもと,官人による中央と地方との交通・情報伝達のために朝廷により整えられたものです。

それに対し,宿駅は,古代の駅家や中世の宿を継承して江戸時代に整えられたもの。
中世の宿とは,旅人のための宿泊施設を用意した場所で,運送業・宿泊業を営む問丸たちが交通の要地に集住することを通じて自然発生的に形成されたものですが,戦国時代以降,戦国大名により公用のための人足・馬(伝馬)が常備されるようになった(いわば古代の駅制の復活)ことを背景として,宿泊施設があって,さらに伝馬の継立てが行われる場所としての宿駅が整います。