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ポツダム宣言に回答期限がない理由

メールでの質問への返答です(2000.3.3)。この返答メールを出すにあたっては,友人の岡本公一氏(早稲田大学)からご教示いただいた。ありがとうございました>岡本氏
なお,ポツダム宣言とポツダム会談との関係についてはこちらを参照してください。

>ポツダム宣言に回答期限がないのはなぜか。

ポツダム宣言は,日本の無条件降伏まで戦うとの戦争方針を確認するとともに,“降伏後に実施すべき条項”という形で対日戦争の戦争目的を確認・より明確化したと言える性質のものです。

それに,ポツダム宣言公表の段階では連合国側は日本の無条件降伏が早期に実現するとは予想していませんから,期限付きで回答をもとめて拒否されたら最終的な攻撃を本格化させるというような段階でもありません。
(ポツダム宣言を公表したのに日本が「黙殺」したから原爆を投下したという説明は,アメリカが原爆投下を事後に正当化するための“こじつけ”にすぎません。なにしろ,原爆投下の命令はポツダム宣言公表の前日のことで,またポツダム宣言を受諾しなければ原爆投下を継続すると警告したのは広島に原爆を投下した後のことです)
<『本番で勝つ!日本近現代史』p.222 も参照してください>

ですから,期限を決めて日本に回答を求めるという形では公表されなかったのです。
1943年末段階で米英中の対日戦争方針・目的を表明したカイロ宣言に回答期限がないのと同様です。
[2000.3.3]