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年度 1986年

設問番号 第2問


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【解答例】
⑴日本の産業革命は,重工業の技術力が欧米諸国に比べて劣るなかで進展したため,紡績業や造船業などの成長とともに機械類・鉄類といった重工業資材の輸入が増加し,また紡績業は原料綿花を輸入でまかなっていた。そのため産業革命の進展にともない,日本の貿易収支は毎年のように赤字となった。それに対して,製糸業は器械と原料繭とを国産でまかないながら最大の輸出産業として成長したため,外貨の獲得につながり貿易収支の改善に貢献した。
⑵政府は航海奨励法や造船奨励法を制定して民間企業に奨励金を交付した。また,日清戦争の賠償金をもとに金本位制を整えて欧米諸国からの資本輸入を円滑化するとともに,日本興業銀行などの特殊銀行を設立して資金供給の便宜を図った。
⑶地主が小作農から徴収した小作料収入を元手に企業や銀行に投資する一方,高率な小作料で圧迫された小作農が家計補充のために子女を出稼ぎさせ,繊維工業に低賃金労働力を供給した。
(総計400字)