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年度 2025年

設問番号 第4問

テーマ 享保改革での物価調整策/近世


解法の手がかり

Q1 米価と諸色の物価について、⑴・⑵の文章、史料ではそれぞれどのような状況が述べられているか。

Q2 18世紀前半、旗本・御家人が経済的に困窮するようになった背景を考えよう。
 SQ1 旗本・御家人は収入をどうやって得ていたのか。
 SQ2 旗本・御家人の多くはどこに居住し、生活していたのか。
 SQ3 旗本・御家人は衣食などの出費をどうやってまかなっていたのか。

Q3 ⑴に「銀高」とあるが、幕府や旗本・御家人にとって何が問題なのか。
 SQ1 金貨、銀貨はそれぞれどの地域取引の中心として使われていたのか。
 SQ2 江戸で武士たちが消費した物資の多くは、どの地域から供給されていたのか。全国的な流通のあり方に注目して考えよう。

Q4 元文金銀はどのような特徴を持っていたのか。
 SQ1 正徳金銀と比べると、どのような特徴を指摘できるか。
 SQ2 ⑵に「旧金100両を新金165両と交換する」とあるが、これはどういうことを意味するのか。
 SQ3 SQ1やSQ2は、物価にどのような影響を及ぼすと考えられるか。史料の「金銀の位が米の位と相当せず」という記述と結びつけて考えよう。
 SQ4 金貨と銀貨とでは改鋳の程度に違いがあったか。
 SQ5 SQ4のような改鋳は、金銀相場や物価にどのような影響を及ぼすと考えられるか。


【解答例】
享保期は、米の増産により米の供給量が増加したこと、正徳・享保金銀が良貨で貨幣価値が高かったこと、金銀相場が銀高だったため銀遣いの大坂から金遣いの江戸に送られる物資が割高だったことを背景に、江戸では米価が低く諸色の物価が高かった。こうした状況下、旗本・御家人は幕府から支給された俸禄米を売却して消費生活を送っていたため、俸禄米の換金収入が減り消費支出が増えて困窮した。そこで幕府は品質を下げた元文金銀を鋳造して貨幣流通量を増やす一方、銀貨の品位を大幅に引下げることで銀安へ誘導し、これにより米価の引上げと大坂からの下り荷の価格引下げをはかって物価調整をねらった。(280字)