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年度 2004年  設問番号 第4問(1)

テーマ 18世紀以降における江戸幕府の農村・農民政策の展開

発問の類型 展開過程


18世紀以降,江戸幕府における農村・農民政策の展開について記せ。


【解答例】
享保改革では,商品作物栽培が普及して農村に富が蓄積される中,年貢増徴を図る一方,質流し禁令を発して小農維持を図ったが失敗し,地主・豪農重視の農政へと転換した。その結果,階層分化が助長され,相次ぐ飢饉とあいまって農村を荒廃させた。そのため,寛政・天保改革では,都市に流入した貧民の帰郷を促し農村人口を確保するなどして農村の再建を図り,文政期には寄場組合を編成して博徒や無宿を取り締まり治安確保に努めた。
(別解)18世紀前半の享保改革では,商品作物栽培が普及して農村に富が蓄積される中,年貢増徴を図る一方,質流れ禁止令を発して小農中心の本百姓の没落を防止しようとしたが失敗し,地主・豪農重視の農政へと転換した。その結果,農民の階層分化がいっそう進み,相次ぐ飢饉とあいまって農村を荒廃させた。そのため,18世紀末の寛政改革や19世紀半ばの天保改革では,都市に流入した貧民の帰郷を促し農村人口を確保し,農村の再建を図った。