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年度 1991年  設問番号 第4問(2)

テーマ 田沼意次と松平定信の政治の対比/近世

発問の類型 対比


18世紀にはいると、幕藩体制にはさまざまな矛盾が生じ、幕府政治もそれへの対応を迫られた。こうした対応の例である田沼意次の政治と松平定信の政治について、それぞれの政治が課題とした点に留意しつつ、その政治の特徴を述べよ。


【解答例】
享保期以来の年貢増徴策が百姓一揆の増加を招くなか,田沼意次は年貢だけに頼らず民間の経済活動の成果を新しく財源に取り込むことをねらった。株仲間を広く公認し,銅座などを設置して専売制を実施するなど商業重視の政策を展開した。一方,天明の飢饉により幕府の財政基盤である村々が荒廃すると,松平定信は旧里帰農令や出稼ぎの制限などによって村々の人口を確保し,社倉・義倉を設けて窮民対策を行い,村々の復興をはかった。(200字)