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年度 1993年  設問番号 第4問(2)

テーマ 金解禁の目的と結果/近代

発問の類型 関連


1930(昭和5)年1月,民政党浜口内閣の蔵相井上準之助は金輸出解禁を断行した。その目的と結果とについて簡潔に説明せよ。


【解答例】
第一次世界大戦後,相次ぐ恐慌に際しての過剰な救済融資がインフレと工業の国際競争力不足を招き,入超が継続して円為替相場の下落と動揺が続いていた。そこで浜口内閣は,緊縮財政により物価を引下げ,産業合理化を促進して国際競争力の強化をめざし,その上で旧平価による金解禁を断行し,円為替相場の安定と経済界の整理をはかった。しかし,世界恐慌の影響が重なって昭和恐慌となり,輸出激減・金流出・企業倒産などを招いた。(200字)