年度 1997年

設問番号 第3問


 米沢藩のある医師は、1768(明和5)年に、早くも「そろりそろりと天下のゆるゝ兆し」と警告していたが、1787(天明7)年に、松平定信は「政務の取り計らい違いといいながら、上を見透かしぬいたること前代未聞なり、世の衰えこの上あるべからず、誠に戦国より危うき時節と世は覚えたり」と語ったといわれている。さらに杉田玄白は、1807(文化4)年ころに、「この時節、世まさに乱の萌し見えたる様なり」と書いている。

 松平定信や杉田玄白は、なぜそのように考えたのだろうか。当時の国内および対外情勢から、その理由を5行以内で説明せよ。