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年度 2019年

設問番号 第2問


次の文章を読んで,下記の問いに答えなさい。(問1から問5まですべてで400字以内)

 第一次大戦期から戦間期(中略)の特徴は,農村の青少年男女の流出が盛んになり,その影響が広い範囲でみられるようになったことである。その背景には,第一次大戦期の好景気と第二次・第三次産業での旺盛な労働力需要があったこと,教育や文化面での都市と農村の格差が一段と大きくなって,都市の魅力が増したことがマスメディアなどによって広く知られたことが大きい。

(田崎宣義編『近代日本の都市と農村-激動の1910-50年代』より引用。但し,一部改変)

問1 1920~30年代に都市部を中心に教育と文化面での変化を担った社会階層があった。その名称と性格について説明しなさい。

問2 1918年に児童文学雑誌『赤い鳥』が創刊された。この雑誌の読者は問1の社会階層が主であったととらえられているが,この社会階層がもつ教育への関心がこの雑誌の発行部数の伸びを支えた。なぜこの雑誌が受け入れられたのかについて,この雑誌の内容を示しながら説明しなさい。

問3 この時期のマスメディアの動向の一つとして,総合雑誌の発行部数の大きな伸びがある。総合雑誌とはなにか,その役割を含めて説明しなさい。

問4 『中央公論』に対抗する形で創刊された総合雑誌はなにか,その名称をあげなさい。

問5 この時期はマルクス主義が知識人に大きな影響を与えた。日本の近代社会の性格をめぐってマルクス主義者のなかで繰り広げられた論争は何と呼ばれているか。また,その内容について説明しなさい。


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