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年度 2000年  設問番号 第4問(2)

テーマ 近世初期のキリスト教政策/近世

発問の類型 展開過程(あるいは対比)


16世紀半ばに伝えられたキリスト教は,その後の宣教師たちの布教活動により,西日本を中心に広まっていった。日本国内の政治的権力者となった織田信長,ついで豊臣秀吉,さらに徳川家康は,こうしたキリスト教宣教師たちの活動に対して,どのような対応をしたか。その意図を含めて説明せよ。


【解答例】
織田信長は仏教勢力に対抗する手段としてキリスト教を保護した。豊臣秀吉も当初は保護したが,のち統一権力の確立に障害になると判断して信仰を制限し,バテレン追放令を出して宣教師の国外追放を命じた。しかし,貿易を奨励したため宣教師の潜入がたえず,取締りは不徹底に終わった。徳川家康は貿易奨励のためキリスト教を黙認していた。しかし,信仰をもとにした信徒の団結,布教を通じた旧教国の侵略への警戒から禁教に転じた。