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年度 2007年 設問番号 第4問(1)

テーマ 縄文時代と弥生時代の主要な生業の違い

発問の類型 対比


考古資料(遺構※や遺物)を具体的な証拠として示して,縄文時代と弥生時代の主要な生業の違いを述べよ。(※遺構とは,大地に刻み込まれた人間の営みの痕跡を指す。たとえば,住居跡,井戸跡,墓穴など)。


【解答例】
縄文時代は,木の実をすりつぶすのに用いた石皿・すり石,矢の先端に石鏃を取りつける弓矢,動物の骨や角で作った釣針,網に使ったとされる石錘が発見され,集落跡の周囲に貝塚が形成されるように,狩猟・漁撈・採集などを網羅的に生業とする食料採取経済であった。一方,弥生時代は,耕作用の木製農具や収穫用の石包丁,水路を備えた本格的な水田跡が発見されるように,水稲耕作が主要な生業として定着し,食料生産経済へ移った。