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年度 2009年
設問番号 第４問(2)
テーマ 江戸幕府の蘭学政策とその蘭学への影響
発問の類型 多面的な説明 ＋ 関連
江戸幕府の蘭学政策とその政策が蘭学に与えた影響について，享保期以降，開国以前の時期を対象に述べよ。
【解答例】
江戸幕府の蘭学政策は受容と規制という二面性を持っていた。享保期，幕府が漢訳洋書の輸入制限を緩和したことが医学を端緒とする蘭学の発展を促した。以後，幕府は天文・測地や兵学など実用の学問として受容し，蛮書和解御用を設けて蘭書翻訳にあたらせるなどする一方，鎖国政策を堅持する立場から，シーボルト事件や蛮社の獄など蘭学者の行動を規制した。このため，蘭学は政治運動とは結びつかず，より実学としての性格を強めた。