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年度 1996年  設問番号 第4問(1)

テーマ 平安時代の国衙支配と地方豪族/古代

発問の類型 関連


10〜12世紀の国衙による支配と地方豪族との関係を論ぜよ。


【解答例】
10世紀以降,徴税請負人の性格を強めた受領は,国衙を通じた国内支配を進めた。それにともなって伝統的な地方豪族が没落し,在庁官人に登用された京下りの実務官人や新興の大名田堵らが代わって台頭した。11世紀にはいると,彼らは国衙との結びつきを利用して開発領主へ成長し,郡司・郷司・保司などに任じられて国衙領の支配をまかされた。さらに受領の遥任が一般化するのにともない,国衙は彼ら地方豪族の共同統治機構となった。