<解答例>
古代以来,仏教界では顕密仏教の有力寺院が国家の安泰や豊作を祈る役割を果たしていたが,その祈りに効果がないことをふまえ,法然や日蓮,道元は一つの道によってのみ救われるという立場に立って新しい仏教を始めた。法然はもっぱら南無阿弥陀仏の念仏を唱えれば平等に極楽浄土に往生できるという専修念仏の教えを説いた。日蓮は南無妙法蓮華経の題目を唱えることで救われると説いた。道元は坐禅そのものを重視し,ただひたすら坐禅に徹することを説いた。(211字)
(別解)
古代以来,仏教界では顕密仏教の有力寺院が国家の安泰や豊作を祈る役割を果たしていたが,その祈りに効果がないことをふまえ,貞慶や叡尊,栄西はその原因が戒律の乱れにあると考え,戒律を復興し厳守することで仏教を立て直そうとした。法相宗の貞慶は,戒律の尊重を通じて南都仏教の復興につとめた。律宗の叡尊は,貧しい人々や病人の救済につとめながら戒律の普及をはかった。栄西は,厳しい戒律と坐禅によって悟りをめざす禅宗を南宋から伝え,禅による護国を説いた。(219字)