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設問の要求 時期:院政期 テーマ:院政期に設立された荘園の特徴 条件:その成り立ちや支配のあり方に注意する

院政期の荘園
・ひとまとまりの領域をもつ:耕地だけでなく、集落や山野河海を含む
・不入の権をもち、領主が受領・国衙から独立して独自に土地・住民を支配
 →国衙領の郷保にならぶ行政単位

成り立ち
・院政が展開→院・女院のもとに貴族が私的に奉仕する
・院政期に院・女院や摂関家を中心として御願寺の造営がさかん
・御願寺の運営財源を確保するために荘園の設立が進む
・院・女院や摂関家に近侍する貴族らが各地から私領の寄進を募る
・院・女院や摂関家の指示に基づき、国衙の了解を得て境目を画定して荘園を設立

支配のしくみ
・院・女院や摂関家が本家
・私領の寄進を仲介した貴族が領家として荘園支配にあたる
・領家から派遣された預所や開発領主の任じられた下司などが荘園支配の日常業務にあたる


<解答例>
院政期に設立された荘園は、ひとまとまりの領域をもったうえ、不輸・不入の権を認められて国衙から徴税権や検田・検断権を譲り受け、領主が独自に土地・住民を支配する、国衙領にならぶ行政単位であった。院政期、御願寺の造営が盛んになるなか、院・女院や摂関家がその運営財源として設立を主導した。各地から寄進された私領を核とし、国衙の了解のもとで境目を画定して設立した。寄進を仲介した貴族が領家・預所、現地の有力者が下司などに任じられ、経営にあたった。(218字)