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年度 2000年
設問番号 第1問
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【解答例】
1本居宣長。『古事記』などの研究を通じて,儒学・仏教が伝来する以前の日本精神を探究し,国学を大成した。
2中世では,国人が在地領主として自立的な支配力をもつ一方,百姓が自治村落である惣村を形成し,名主のなかには武士身分を獲得して地侍となるものも存在した。そのため,国人・地侍や百姓らを担い手として多様な一揆が結ばれ,仏教をよりどころとする宗教一揆も存在した。ところが,近世では兵農分離が進んで武士が城下町に集住し,寺院は統一権力の統制のもとで民衆支配の末端を担ったため,武士や仏教勢力を担い手とする一揆は消滅した。一方,村請が採用されて村々の自治は保証され,百姓による一揆だけが存続した。
3松平定信。天明の飢饉によって人口が激減した農村の復興をはかるため,旧里帰農令を出して都市に流入した百姓の帰村を奨励し,出稼ぎを制限して農村人口の確保をはかる一方,社倉・義倉を整備し,凶作に備えて米穀を蓄えさせた。
(総計400字)