年度 1993年
設問番号 第2問
1881(明治14)年の政変で国会開設を公約した政府は,それにそなえて官制の改革や諸制度の導入など支配体制の整備を着々とおしすすめた。(問1)市町村制(1888年)と帝国憲法の公布(1889年)および帝国議会の開設(1890年)を画期に成立した明治憲法体制は,その選挙制度からみて,地主の利益を擁護するものであった。このように,地主勢力が政治の舞台に登場してくる背景には(問2)地主制の急速な発展があった。一方,非農業部門においても,帝国憲法発布を前後して,(問3)新しい動きがみられるようになり,産業革命の端緒がきずかれた。
問1 下線部分を市町村会議員,衆議院議員,貴族院議員の選出方法と関連させて説明せよ。
問2 明治維新以降,地主制発展の契機となった政策を二つあげ,それがいかなる意味でそうなのか,説明せよ。
問3 非農業部門の「新しい動き」とは何か。また,それが「産業革命の端緒」と言われるのはなぜか,産業革命の概念とかかわらせて説明せよ。
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