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筑波大学 個別学力検査等試験問題【前期日程】(日本史B)

年度 1989年度(平成元年度)  設問番号 第2問

テーマ 建武政権の歴史的位置/中世


 いつしか諸国に国司,守護を定,卿客各其位階に登りし体,実に目出度かりし善政なり。武家楠,伯耆守,赤松以下,山陰山陽両道の輩,朝恩に誇る事,傍若無人ともいいつへし。御聖断の趣,五畿七道八番にわけられ,卿相を以て頭人として,決断所と号して,新に造らる。是は先代引付の沙汰のたつ所也。大議にをいては,(  1  )にをいて裁許あり。又(  2  )と号して,土佐守兼光,太田大夫判官親光,富部大舎人頭,参河守師直等を衆中して,御出有り聞召。むかしのごとく(  3  )ををかる,新田の人々を以て頭人にして,諸家の輩を詰番せらる。古の興廃を改て,今の例は昔の新儀也。朕か新儀は未来の先例たるへしとて,新なる勅裁漸くきこえけり。
(『梅松論』上,群書類従本をもとにして本文を読み易くした)

問1 空欄1〜3を次の語のなかから選んで埋めよ。
イ.評定所  ロ.侍所  ハ.問注所  ニ.記録所  ホ.武者所
問2 史料に述べられている政権の歴史的位置について,375字以内で述べよ。