筑波大学 個別学力検査等試験問題【前期日程】(日本史B)
年度 1995年度(平成7年度) 設問番号 第1問
テーマ 藤原道長の時代の政治の特質/古代
次の史料を読み,史料中の(1)〜(3)の人物や和歌を具体的に説明しながら,この時期の政治の特質について論述せよ。(400字以内)
(寛仁二年十月)十六日乙巳,今日,女御藤原威子を以て皇后に立つるの日なり。(中略)(1)太閤,下官を招き呼びて云く,「和歌を読まむと欲す。必ず和すべし。」者。答へて云く,「何ぞ和し奉らざらんや。」又云ふ,「誇りたる歌になむ有る。但し宿構に非ず。」者。「(2)此の世をば我が世とぞ思ふ望月のかけたることも無しと思へば」。(3)余申して云く,「御歌優美なり。酬答に方無し。満座只この御歌を誦すべし。(略)」と。
(『小右記』,原文は漢文)