“盧溝橋事件の仕掛け人=中国共産党”に関して Nifty-Serve FKYOIKUS(教育実践フォーラム専門館)の社会科会議室 に書き込んだ発言です。
#02506/02512 GED01324 つかはら RE^2:盧溝橋事件など #( 6) 97/03/25 12:16 02495へのコメント (中略) > > 最近の研究では、日本と中国の戦争の発端となっ > > た廬構橋事件は、最初に発砲したのは中国側であり、しかも中国共産党の工作員 > > が日本軍を挑発して、国民党軍と戦わせるためであったという共産党政府関係者 > > の述懐があり どなたの研究でしょうか。葛西純一氏のものでしたら、秦郁彦氏も 「現物を公開しなかったので、著者は偽造か、洛陽時代に読んだ資料のウロ覚えで はないかと推定している」(『盧溝橋事件の研究』p.174) と否定的ですし、また、劉小奇が“盧溝橋事件の仕掛け人は俺だ”と西側記者団に 告白したとの 桂鎮雄氏の論稿についても 秦郁彦氏は 「記者会見自体が幻にすぎないことが明らかになっている」(前掲、p.175) と述べています。 また、盧溝橋事件に際して最初に発砲したのが中国側であったことについては異論 はないですが、それを「計画的な発砲」とみるのは 無理があるでしょう。 もちろん、中国共産党が抗日戦争の全面的な開始を望んでいなかったかといえば、 そんなことはなく、抗日戦線の結成をさかんに主張していたのは彼らです。そのこ と自体を否定するつもりはありませんが、しかし、盧溝橋事件当時の抗日派が す べて中国共産党系だったかといえば その評価はあまりに一面的です。そして、そ の局地的な偶発事件を拡大させることを望んでいたのは なにも中国共産党だけで はないですよね。近衛内閣がとった施策ならびに姿勢も 全面戦争への拡大の要因 として おさえておいた方が適切だと 私は思います。 (後略) つかはら