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年度 2021年

設問番号 第2問


次の文章を読んで,下記の問いに答えなさい。(問1から問4まですべてで400 字以内)

 現在,1,300 万人を超える人口を抱える東京は,江戸と呼ばれた近世から多くの人口を抱えた大都市であった。江戸幕府崩壊後,人口が急減したものの,政治・行政の中心地として東京は発展し,人口は増加した。電灯の普及や都市交通の発展といった生活様式の変化がみられ,銀座のような文明開化の象徴となった地域が登場した一方,都市下層の貧民が集中する地域も登場した。明治後期以降,重工業の進展から東京は工業都市としての様相もみせ,工場労働者も数多く集住することとなった。第一次世界大戦以降の東京は,人口を急増させ,特に新たに東京市に編入された新市域と呼ばれる郊外での人口が急増した。
 下表は,1920年から1955年までの東京府(1943年から東京都)の人口をあらわしたものである。第一次世界大戦以降急増した人口は,太平洋戦争の勃発後急減し,1940年時の人口規模を上回るのは1955 年であった。

東京府(東京都)の人口
西暦人口
19203,699
19254,485
19305,409
19356,370
19407,355
19475,001
19506,278
19558,037
(単位千人)

問1 江戸幕府崩壊後,東京の人口が急減した理由を述べなさい。

問2 明治中期の都市下層社会の劣悪な生活・労働環境を明らかにした著書とその作者の名をそれぞれひとつずつあげなさい。

問3 1920年代から1930年代の東京府の人口,特に郊外の人口が急増した社会的原因を説明しなさい。

問4 1940年から1955年までの間,東京府(東京都)の人口がいったんは急減した後,増加した社会的原因を述べなさい。


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