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年度 2003年

設問番号 第2問


次の二つの史料は,戦時経済統制に関するものである。これを読み,下記の問いに答えなさい。

A 「本法ニ於テ国家総動員トハ,戦時ニ際シ国防目的達成ノ為,国ノ全力ヲ最モ有効ニ発揮セシムル様,人的及物的資源ヲ統制運用スルヲ謂フ」(1938年4月公布)
B 「企業体制ヲ確立シ,資本,経営,労務ノ有機的一体タル企業ヲシテ,国家総合計画ノ下ニ,国民経済ノ構成部分トシテ,企業担当者ノ創意ト責任トニ於テ,自主的経営ニ任ゼシメ,最高能率ノ発揮ニ依ッテ生産力ヲ増強セシメ」(経済新体制確立要綱,1940年12月閣議決定)

1 Aの史料の条文をもつ法律名を答え,この法律を立案し,その後物資動員計画など同法の実施に当たった中心官庁を記した上で,その他の法律と異なる本法の際立った特徴を述べなさい。
2 本法にもとづいて勅令が次々と出されたが,具体的な勅令名を二つ記して,同法令全体が国民生活にどのような影響をあたえたかを述べなさい。
3 Bの史料の政策を進めた内閣総理大臣を答え,同時に同内閣による政治・経済を含む全国的な官製指導組織を記した上で,その果たした役割を述べなさい。
4 Bの下線部分に示された企業体制再編の理念を念頭において,統制経済下(1937〜45年)における(1)民間企業の変化,(2)労働者組織の変化,(3)農業の変化についてそれぞれ説明しなさい。


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