年度 2016年
設問番号 第1問
日本の法の歴史に,⒜中国の律令は大きな影響を与えた。
7世紀後半から8世紀初頭にかけて,律令に基づく国家の支配体制が構築される。しかし,その体制は日本社会の現実に即したものではなかった。9世紀以降,明法家も参加して格式の編纂がなされ,10世紀には⒝各地方の実情に応じた支配を行う体制へ移行した。
治承・寿永の内乱を経て,鎌倉幕府の成立による新たな支配体制のもと,⒞御成敗式目が制定される。幕藩体制のもとでは,幕府は1742年に ⒟ を制定し,熊本藩をはじめ,明の律を参照して藩法を定める藩もあった。
明治初年には新律綱領や改定律例が制定され,その後,近代法典の編纂が行われていく。
問1 下線部⒜に関して,律令の法典としての内容や特徴について説明しなさい。
問2 下線部⒝に関して,体制の変化に伴う,地方支配における郡司の役割や地位の変化について説明しなさい。
問3 下線部⒞に関して,御成敗式目の立法趣旨や内容,効力をもつ範囲について説明しなさい。
問4 空欄⒟に関して,適切な語句を記した上で,1719年に出された法令とあわせて,江戸幕府の司法政策の特徴について説明しなさい。